プロフェッショナルになりたい
羽生さんがNHKの「プロフェッショナル 仕事の流儀」という番組に出演したとき、「プロフェッショナルとは?」という質問に次のように答えた。
24時間、365日、プロであり続ける人
これは梅田望夫さんが著書「ウェブ進化論」や「ウェブ時代をゆく」に書かれたような、いわゆる「ギーク」と言われる人たちへの表現と酷似している。シリコンバレーで活躍する彼らは、自分の好きなことを24時間365日やり続ける、いつもそのことを考えている、という状態を何年もキープし続けている。
今、事業部のリーダー級の人たちが集められて、某大手会社様への提案プロジェクトがあるという。自分はそのメンバーに含まれていないのだが、金曜の帰り際にPMに水を向けると、彼はあっさりと提案依頼書(RFP)を貸してくれた。実はまだ詳しく読んではいないのだが、この土日で読み込み、ご質問事項を目標100項目と提案書のたたき台とを作成して事業部長とPMにたたきつけてやろうと思う!
うちの事業部のメンバーは皆スマートすぎて、このように土日に「仕事」をすることを真っ向から否定する人たちばかりだ。彼らも残業、休日出勤はするが、あくまでも「仕事」としていやいややるだけだ。「どうしてもこれがやりたい!」といって夢中になって仕事をする人間は、自分の事業部の中では皆無ではないだろうか。
この提案書の提出期限は再来週の中ほどなのだが、PMは「時間がない」としか言わないし、彼の話だと他のPM連中もやる気はないらしい。どうせ提案書を作成しただけではお金はもらえないし、多忙な業務の合間を割いて作成したとしても、そもそも提案が通らなかったら元も子もない、というわけだ。
自分が思うに、みんな、スマートなサラリーマンなのだ。仕事は仕事、プライベートはプライベート。自分も小学生、中学生の頃からそう思っていた。
でも、仕事がそこそこどまりで、かつ自分の人生のメインではなくプライベートの時間への燃料くらいにしか考えていないとしたら、人生はみんなと同じようなプライベートの時間がただ過ぎていくだけのものになってしまうような気がする。
会社に雇われている、雇用関係で成り立っている人間関係・社会の時間。ただそれだけが「仕事の時間」と捉えてはいないだろか。仕事は給料をもらうためだけにしているだけで、あくまでも人生のメインはプライベートな時間だ、と。
じゃぁ、その人はリタイアして、人生の実績を考えたとき、いったい何が残っているのだろう。何をなしたと胸を張るのだろう。
今のこの仕事についた個人個人の経緯は知らない。ただ、今この仕事に就いている以上、その時間の実績はその仕事で出すしかない。実績を出す、何かをなすには、ギークたちのように夢中にならなければいけない。自分たちと同じように提案依頼書をもらった他社の人たちが夢中になって仕事をしているのに、自分たちはスマートに土日はしっかりと仕事を忘れて、平日の夜遅く本社に集まって不満顔をしているだけ。そんなことで何かをなすことなんてできやしない。
もちろん、個人のプライベートの時間を否定するわけではない。ただ、本当に大事なことがあるというならばいざ知らず、そうでないならば、人生において仕事に比重を傾けるべき瞬間にもっと敏感になってもいいんじゃないかと思う。ここは頑張るべきじゃないか、とか、いい仕事ができそうだ、とか、ライバル他社に負けない提案をしたい、とか、自分からすれば、今、自らを発奮させる事柄には事欠かないと思っている。もちろんこれも個人の自由だけど。
とりあえず自分は、この土日で自分にできること、自分がしなきゃと思うことをしっかりとして、自分がここにいることを本社の人間に分かってもらい、自分がより価値の高い仕事ができるようアピールしていきたい。もしこの案件が取れたならば、プロジェクトマネージャとは言わないまでも、設計リーダーくらいにはなって、できたら、また先輩と仕事をしたいと思っている。
そんな夢みたいなことに本気になって、夢中になっていること、これが今の自分の実績なのだと、後になって胸を張りたい。
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